No one knows

猫と私とどこかの誰か

とむを失って初めて気づいた事

2020/09/01 10:50
とむは無事、荼毘に付しました。
葬儀はくぬにと一緒の所でしたので、葬儀の案内人の方との再会を心からワクワク待っていました。
ワクワクという言葉が妥当かは別として、2年半以上前の葬儀をお願いした人間を覚えていてくれていたからです。

31日の夜はほとんど眠れず、ずっととむと話をしていました。
とむそのものに触れることにリミットが近づいていたからです。
1週間の闘病中、何度も一緒に朝日を迎えました。
とても気持ちの良いものでした。

最期の日の午前中、自分が通院中の病院の予定があったので、とむが心配しないように少し距離をとっていたのですが、限界が近かったのか、私の姿が見えないと行かないで~と言っていました。
その時の自分の態度に物凄い嫌悪感を持ってしまっていたのですが、それは違うかな~って。
そんな一瞬の出来事の何百倍も私たちは一緒に過ごしてきたのですから。
それに気づいたのはiPhoneに大量に残っている私たちの写真を見たからです。
静かにゆっくりと平穏な日々を送っていたからこそ、あまりに死が突然に思われましたが、実は常に生と死は共存していたのだなぁと感じています。

寂しさから止めどもなく涙は溢れますが、どこか安心している自分がいる事にも気づきました。
3か月の赤ちゃんの時から、2匹をキチンと見送り出せた!という安堵。
今はそちらが勝っています。
心の中に温かい思い出がゆっくりした波のように押し寄せては引いていきます。

冷たくなったとむはもうそこにはいないなぁと感じた時、窓の外を1羽の鳥が羽ばたいて行くのを雪ちゃんと二人で見ました。
あぁ、鳥さんになって天国へ行くのかな?と。
自然に笑顔で送り出すことができました。
今も心は大変穏やかです。

それともう一つ大切な事に気づかせてくれました。
それは私は決して孤独なんかじゃないという事。
沢山の仲間が私の心配をしてくれて、手を差し伸べてくれたという事です。
なんの迷いもなく、未来を歩もうと感じています。

残された雪ちゃんのメンタルケアを重視して、とむが大好きだった音楽を続けていきます。
YouTube生配信ライブの際は必ず隣にとむがいました。
画面には後方にいる雪ちゃんしか映っていませんが、ピアノの椅子のすぐ横の台にとむは座っていました。
そして、配信中に2回もお便ちゃんをするという参加の仕方(笑)。
とむらしい。

死ぬ数日前、このアパートの部屋中を歩きながら何かを確認するような仕草を見せたとむ。
お別れを言っていたのかもしれません。
ありがとう、とむ。
命の美しさを見せてくれて、本当にありがとう。
いえ、ありがとうございました。
愛しています。
これからもずっと一緒だよ。

now and forever TOM & くぬに

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TOM&KUNUNI